老後に家を売ってはいけない?老後に家を売るメリットや資金調達方法を解説
近年、男女問わず平均寿命が80歳を超え、定年後の生活期間が長くなっています。
これまで仕事や家事、育児に忙しくしてきた分、老後は好きな場所で自由に暮らしたいと考える方も多いでしょう。
本記事では、老後に家を売ってはいけないと言われる理由や老後に家を売るメリット、老後の生活資金の調達方法について解説します。
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老後に家を売ってはいけない?その理由とは?
「老後」と聞いて思い浮かべる年齢は人それぞれですが、多くの方は定年後を想像するでしょう。
この章では「老後」を一般的な定年退職の年齢である65歳以降として、老後に家を売ってはいけない理由を解説します。
理由①環境の変化が心身の負担になる
年を重ねると、家の売却や引っ越しは体力的にも精神的にも大きな負担となりますよね。
家を売却して引っ越しを終えた後も、新しい土地での生活が待っています。
初対面の方と関係を築き、慣れない環境に順応することは大きなストレスになるでしょう。
たとえ地元に戻る場合でも、以前と同じ環境とは限りません。
もし新しい場所が「合わない」と感じた場合、元の家には戻れず、再び引っ越し先を探さなければならないこともあります。
こうした環境の変化による心身の負担が原因で、老後の健康を損なう可能性も考えられます。
老後の生活を安心して送るために、家の売却は慎重に検討することが大切です。
理由②支出が増える可能性がある
老後に家を売って賃貸物件に住み替えると、毎月家賃の支払いが必要になります。
厚生労働省のデータによると、老齢基礎年金の平均受給額は月々約5万円、老齢厚生年金をくわえると月々約14万円です。
多くの賃貸物件の家賃は数万円から十数万円程度のため、家賃が家計を圧迫することになるでしょう。
さらに、新しい住まいが気に入らず、再度引っ越しをする場合には、引っ越し費用など追加の支出も発生します。
こうした支出の増加は、老後の生活において大きな負担となる可能性があります。
理由③子どもが相続する家がなくなる
家は大切な財産のひとつです。
老後に家を売ると、子どもが引き継ぐ財産が減ってしまいます。
親が「古い家だから不要だろう」と考えていても、子どもは「思い出が詰まっている」「立地が良い」などの理由で相続を希望しているかもしれません。
親の判断で家を売却してしまうと、家族や親族間で大きなトラブルに発展し、関係が悪化する恐れもあります。
家を売る前に、家族とよく話し合い、意見を尊重することが大切です。
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老後に家を売ってはいけない?住み替えることのメリット
「老後に家を売ってはいけない」と言われる理由は、体調や金銭面など多岐にわたります。
安定した老後を送ってほしいという思いから、反対する方も多いでしょう。
しかし、老後に家を売って住み替えることには、以下のようなメリットもあります。
メリット①バリアフリー対応の家に引っ越せる
老後は、心身ともに不調が生じやすくなり、思わぬケガや病気で介護が必要になることもあります。
また、年齢とともに体を思うように動かせなくなることもあるでしょう。
若い頃に建てた家が、老後の体の状態に適しているとは限りません。
家を売って住み替えると、自分や配偶者の体の状態に合ったバリアフリーの家を選ぶことができます。
子どもが独立して夫婦二人になり、広い家を持て余している方には、コンパクトな物件への住み替えが特におすすめです。
掃除の手間や光熱費も削減できます。
また、趣味の施設や病院、公共交通機関、買い物施設が近い場所を選ぶと、生活が便利になります。
外出時に車が必要な一戸建てから、駅近のマンションに引っ越すことも検討する価値があるでしょう。
駅の近くなら運転免許を返納した後も外出がしやすくなりますね。
マンションなら室内の段差が少ないため、転倒のリスクも減ります。
セキュリティ面が気になる方には、オートロックや防犯カメラ付きの物件がおすすめです。
また、高齢者向けの住宅を選ぶと、同年代の人々が暮らしている可能性が高く、寂しさを感じにくくなります。
このように、老後に家を売って住み替えると、快適で安心な生活を送ることができるのです。
メリット②生活資金が手に入る
老後に家を売って賃貸物件に住み替えると、毎月の家賃支払いが必要になりますが、同時に家の売却代金も手に入ります。
たとえば、4,000万円で家を売却した場合、売却費用や引っ越し費用として300万円を使用しても、3,700万円が手元に残ります。
この3,700万円を月々の家賃に充てれば、数十年は安心ですね。
ただし、長年住んだ家が高く売れるとは限りません。
高く売れる見込みがある家(立地が良い、新しいなど)の場合に、このメリットをより強く感じられるでしょう。
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老後に家を売ってはいけない?住みながら資金調達する方法
以前は、老後に必要な資金は1人あたり2,000万円と言われていましたが、近年は一人暮らしで3,000万円、夫婦で5,000万円必要と言われることもあります。
そのため、自分の好きな場所で暮らしたいとの理由だけでなく、老後の資金不足を補うために住み替えを検討する方が増えています。
しかし、長く住んだ家が高値で売れることは少なく、家賃の支払いに苦労する可能性もあるでしょう。
ネガティブな理由で住み替えを考えている場合は、今の家に住みながら資金を確保する方法も検討してみてはいかがでしょうか。
家を活用した資金調達方法は、以下の2つです。
①リースバック
リースバックとは、家を売却した後、その家を賃貸物件として借りて住み続ける方法です。
売却後は家の買主が貸主となり、売主が借主になります。
リースバックでは、まとまった資金を手に入れながら、引っ越しせずに同じ家に住み続けられる点がメリットです。
また、近所の方に家を売却したことが知られにくいのも利点です。
一方、リースバックのデメリットとしては、相場よりも安値で売却することになる点があります。
また、賃貸物件となるため、毎月の家賃支払いが発生し、マイホームのように自由に使えないこともあります。
さらに、契約によっては一定期間後に退去しなければならない場合があることにも注意が必要です。
②リバースモーゲージ
リバースモーゲージとは、家を担保にするシニア向けローンです。
返済は契約者が亡くなった後、担保の家を売却した代金から支払われます。
そのため、月々の利息の支払い以外の返済は必要ありません。
リースバックとは異なり、リバースモーゲージでは家の所有権を持ち続けることができます。
リバースモーゲージのメリットは、住み慣れた家を所有しながら生活資金を得られることです。
ただし、家は死後に売却されるため、子孫に引き継ぐことはできません。
また、リースバックで得られるお金は売買代金ですが、リバースモーゲージのお金は「貸付金」であるため、用途に制限があり、資金運用には使用できません。
さらに、リバースモーゲージはすべての家で利用できるわけではなく、地域や家の状態によっては利用できない場合があります。
そのため、利用を検討する際には注意が必要です。
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まとめ
老後に家を売ってはいけない理由は、環境の変化が心身の負担になる点や支出が増える可能性、子どもが相続する家がなくなるためです。
一方、暮らしやすい家に住み替えられるメリットもあります。
家の売却代金を老後の生活資金とすることもできるため、ぜひご検討ください。
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